U非課税となる取引

6 商品券やビ−ル券など
(1) 商品券、ビール券、ギフト券、旅行券のほかテレホンカードなどのいわゆるプリペイドカードの譲渡は、物品切手等の譲渡として非課税とされています。
  
(注)商品券などに課税しますと、最終的に提供を受ける商品やサービスが同 じ一つのものであるにもかかわらず、二重に課税されることになります。
    したがって、このような二重課税を避けるために商品券などには課税しないことになっています。
(2) 商品券やビール券などを使用して商品を購入等した場合
消費税の課税時期は、取引の内容に応じて資産の引渡しの時又はサービスの提供の時となっています。
   そのため、商品券などを用いる取引では、後日、商品券などを使って商品の購入をしたり、サービスの提供を受けた時が課税の時期となります。
  
   すなわち、仕入れに含まれる消費税額の控除は、商品券などを購入した時ではなく、後日その商品券などを使って実際に商品の購入又はサービスの提供を受けた者が、その時に行うことになります。
(3) チケット業者の取扱い
チケット業者のもとでも、これらの商品券などが売られている場合があります。この場合も、商品券などの販売は非課税取引になります。また、購入した側は実際に商品又はサービスの提供を受けた時に仕入税額の控除を行うことになります。
(4) 事業者が自ら使用する商品券等の取扱い
事業者が自ら使う商品券などで継続して購入した日の属する課税期間の課税仕入れとしているときは、その経理処理が認められることになります。なお、事業者が自ら使う商品券などを購入した場合の控除する消費税額は、購入した金額をもとに計算することになります。
  
  
7 テレホンカード
1 テレホンカードの非課税
テレホンカードは、電話サービスの提供を受ける権利を表す証書としての物品切手等に当たりますから、その購入の費用は非課税取引の対価であり、仕入税額控除の対象とはなりません。
  
2 広告宣伝用のテレホンカード
会社が無地のテレホンカードを広告宣伝用に購入し、これに社名や製品名、図柄などを印刷して得意先などに配付することがあります。この無地のテレホンカードに対する印刷費用は、印刷という役務の提供の対価ですから、仕入税額控除の対象となります。
   したがって、印刷業者から広告宣伝用のテレホンカードを購入して、無地のテレホンカードの代金と区分された印刷費用を支払う場合には、その印刷費用の部分は仕入税額控除の対象となります。
これに対して、無地のテレホンカ−ドの代金と印刷費用を区分しないで、印刷費用込みの金額で広告宣伝用のテレホンカードを購入するときには、その購入費用の全額が非課税取引の対価となり、その全額が仕入税額控除の対象となりません。
3 プレミアム付のテレホンカード
有名人の写真入りテレホンカードがプレミアム付でその額面より高い価格で販売される場合についても、プレミアム付の価格が非課税取引の高い価格で販売される場合についても、プレミアム付の価格が非課税取引の対価となります。
8 ゴルフ会員権
ゴルフクラブが発行するゴルフ会員権には株式形態のものと金銭を一定期間預託する預託形態のものとがありますが、基本的にはその形態の相違により消費税の課税関係が異なることはありません。
1 ゴルフクラブの課税関係
ゴルフクラブが会員権を発行する場合において、その発行に関して収受する金銭は株式形態の場合は出資金であり、預託形式の場合は預り金ですから、いずれも資産の譲渡等の対価に該当せず課税の対象になりません。
  ただし、入会に際して出資金や預託金とは別に収受する入会金などで会員等の資格を付与することと引換えに収受するものについては、役務の提供の対価として課税の対象となります。
また、プレー代、ロッカー使用料、年会費、会員権の所有者の変更に伴う名義書換料等も課税の対象となります。
2 ゴルフ会員権業者の課税関係
会員権業者が会員権の所有者又は購入希望者からの委託を受けて会員権売買の仲介を行った場合、その仲介に係る手数料は役務の提供の対価として課税の対象になります。
また、会員権の所有者から買取った会員権を売買する場合、株式形態のものは株式の譲渡に、預託形態のものは金銭債権の譲渡にそれぞれ該当しますが、ゴルフ会員権の譲渡は非課税とされていませんから、いずれも課税されます。
この場合、その会員権の譲渡について購入者から収受する金額が課税資産の譲渡等の対価の額となります。
  なお、会員権の所有者からの会員権の買取りは課税仕入れとなります。
3 ゴルフ会員権所有者の課税関係
事業者である会員権所有者がゴルフクラブに支払う年会費等は課税仕入れに係る支払対価に該当します。また、事業者が会員権業者から会員権を購入した場合その購入は課税仕入れとなります。
ただし、ゴルフクラブが発行した会員権をそのゴルフクラブから直接取得する行為は不課税取引に係るものですから課税仕入れとはなりません。
 
なお、事業者(個人事業者を除きます。)が所有している会員権を譲渡した場合の課税関係は、2の場合と同様です。
9 キャンセル料
 いわゆるキャンセル料といわれるものの中には、解約に伴う事務手数料としての性格のものと、解約に伴い生じる逸失利益に対する損害賠償金としての性格のものとがあります。
 キャンセル料に対する消費税の取扱いは、その性格によって次のようになります。
1 解約に伴う事務手数料として受け取るキャンセル料
  手数料を対価として解約手続などを行う役務の提供ですから課税の対象となります。
2 逸失利益に対する損害賠償金としてのキャンセル料
キャンセル料は、本来得ることができたであろう利益がなくなったことの補てん金ですから、資産の譲渡等に当てはまらず不課税です。
例えば、航空運賃のキャンセル料などで、払戻しの時期に関係なく一定額を受け取ることとされている部分の金額は、解約に伴う事務手数料に当てはまり課税になります。また、搭乗日前の一定日以後に解約した場合に受け取る割増しの違約金部分は損害賠償金として不課税となります。
10 損害賠償金
 心身又は資産に対して加えられた損害の発生に伴って受ける損害賠償金については、一般に資産の譲渡等の対価に当てはまらないものとされています。その損害賠償金が資産の譲渡等の対価に当てはまるかどうかは、その名称によって判定するのではなく、その実質によって判定すべきものとされています。
 このようなことから、例えば、次のような損害賠償金は、その実質からみて資産の譲渡又は貸付けの対価に当てはまり、課税の対象となります。
1加害者や加害者に代わって損害賠償金を支払う者に対して損害を受けた棚卸資産などが引き渡される場合において、その棚卸資産などが、そのまま又は軽微な修理加えることによって使用することができるときにその譲渡代金に相当する損害賠償金
 2 特許権や商標権などの無体財産権の侵害を受けた場合における権利の使用料に相当する損害賠償金
 3 貸家などの不動産の明渡しが遅れた場合に受け取る賃貸料に相当する損害賠償金
11 建物賃貸借契約の違約金など
建物の賃貸借の契約期間の終了以前に入居者から解約の申入れがあった場合に建物の貸主が数か月分の家賃相当額を中途解約の違約金として受け取る場合があります。この違約金は、建物の貸主が賃借人から中途解約されたことによって生じる逸失利益を補てんするために受け取るものですから、損害賠償金として課税の対象とはなりません。
なお、建物の賃借人が立ち退く場合に、貸主が賃借人から預っている保証金の中から原状回復工事に要した費用相当額を受け取ることがあります。このような場合、建物の賃借人には立退きに際して原状に回復する義務がありますので、賃借人に代わって貸主が原状回復工事を行うことは、貸主の賃借人に対する役務の提供に当てはまります。
 したがって、その貸主が受け取る工事費に相当する額は、建物の貸主の賃借人に対する役務の提供の対価となりますので、課税の対象となります。
 ところで、賃貸借契約の契約期間終了後においても入居者が立ち退かない場合に、建物の貸主がその入居者から規定の賃貸料以上の金額を受け取ることがあります。この場合に受け取る金額は、入居者が正当な権利なくして建物を使用していることに対して受け取る割増し賃貸料の性格を有していますので、その全額が建物の貸付けの対価として課税されることになります。
中小企業者のための税法のページ

目次に戻る

消費税