T 給与と源泉徴収

7 2か所以上から給与をもらっている人の源泉徴収
 会社の役員などの中には、2か所以上の会社から給与をもらっている人がいます。
 この場合には、この人に支払う給与が主たる給与になるか、従たる給与になるか、確認します。
主たる給与 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人 甲欄
従たる給与 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出していない人 乙欄
「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出している人
 ただし、「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出している人については、乙欄で求めた税額から次の金額を差し引きます。
 月額表を使う場合には、乙欄の税額から扶養親族など一人につき2,530円を差し引きます。
 日額表を使う場合には、乙欄の税額から扶養親族など一人につき85円を差し引きます。
 なお、従たる給与の支払を受ける人の年末調整は、行う必要はありません。
 その人が、源泉徴収された所得税の精算を確定申告で行います。
8 賞与に対する源泉徴収
賞与から源泉徴収する所得税は、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で、次のように計算します。
(1) 通常の場合
@ 前月の給与から社会保険料等を差し引きます。
A 上記@の金額を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめて税率を求めます。
B (賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×上記Aの税率
(2) 前月の給与の金額の10倍を超える賞与を支払う場合
  イ(賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×1/6
  ロ イ+(前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額)
  ハ ロの金額を月額表に当てはめて税額を求める。
  ニ ハ−(前月の給与に対する源泉徴収税額)
  ホ ニ×6
 (注)賞与の計算期間が半年を超える場合には、賞与から社会保険料等を差し
    引いた金額を1/12にして、同じ方法で計算します。
    そして、求めた金額を12倍したものが源泉徴収する税額になります。
(3) 前月に給与を支払っていない場合
  イ(賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×1/6
  ロ イの金額を月額表に当てはめて税額を求める。
  ハ ロ×6
9 給与が一部未払の場合の源泉徴収
給与の一部が支払われ、残りの額が未払となる場合でも、その実際に支払われる分の給与からその支払われる給与に応じた分の所得税を源泉徴収する必要があります。
まず、その月に支払うべき給与の総額を給与所得の税額表に当てはめ、給与総額に対する所得税額を求めます。
 次に、求めた所得税額に、給与総額を分母とし、実際に支払われた金額を分子としたときの割合を掛けます。この金額が実際に支払う給与から源泉徴収する所得税額です。
 また、本年中に支払うこととされている給与の一部が、年末調整を行うときにまだ未払になっているときでも、未払の金額について本年の年末調整の対象になります。
 したがって、年間の給与の支払金額の総額とその給与に対する所得税の総額の集計を行う際に、その未払となっている給与の金額も年間の給与の支払金額の総額に含めるとともに、その未払給与に対応する所得税額も年間の所得税額の総額に含めたところで年末調整を行う必要があります
10 給与の改訂差額に対する税額の計算
 使用人のベースアップが過去にさかのぼって実施されたために、ベースアップ前の給与とベースアップ後の給与とに差額が生じます。まず、この差額を一括して支給する場合の収入すべき時期についてです。
 給与の収入すべき時期は、
給与の支給日が定められているもの その支給日
その日が定められていないもの そのベースアップの効力が生じた日
源泉徴収税額の求め方
 その月に支給する通常の給与と差額分の給与を合計した金額について「給与所得の源泉徴収税額表」を用いて税額を求めます。
 なお、この方法によって税額の計算を行うと、源泉徴収税額が多額となることがあります。そのため、数か月分の差額を一括して一時に支給するような場合には、その差額分を臨時的な給与として、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を用いて計算してもよいことになっています。
中小企業者のための税法のページ
源泉所得税

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